実際のところどうなの?

GビズIDを取得してみた(前編)

Charlotte社員ブログ 第5回

公開日:2021年8月6日

こんにちは! 最近社内で席替えを行い、外の景色がよく見える窓側席になり少し嬉しい黒澤です。

さて、私が実際に体験したお話、GビズIDを取得してみました!をお伝えしたいと思い、ワクワクしながらインターネットで「GビズID 取得」と検索し、入力フォームに入力。

ただ残念ながら結果を申し上げますと、今回は取得できませんでした。その理由は後程お話いたします。

なぜGビズIDを取得しようとしたのかといいますと、現在、社労士コラムの編集をお手伝いさせていただいているのですが、よく「GビズID」のキーワードが出てきます。

取得自体は無償ですし、「実際に私も取得してみたら何かわかるかも!」と思い立ったら直ぐ行動な私ですが、さすがに会社のこととなると……と思いとどまりました。

そんな時に、次回のブログトピックの相談を部長にしたところ「実際に取ってみました!」は面白いのでは、とアドバイスいただいたのです。

では、さっそくお話していきます!

Charlotte推進室 企画チーム

安田

安田(やすだ/ワーキングコーディネーター)
入社以降ずっとCharlotte推進チームに所属。社会保険業務を勉強し、若手ながらセミナー講師を担当。

黒澤

黒澤(くろさわ)
企画イベント会社から転職し、現在入社2年目に突入。社会保険は過去に経験がなく、ただいま勉強中?

安田

GビズIDが取得できなかったと聞きましたよ。

黒澤

そうなんです!
まさか、こんな序盤であっけなく終わるとは……

安田

どこまで対応できたのでしょうか?

GビズID取得方法
「実際に取得しようと試みましたが、断念しました……」

黒澤

取得できていなくとも、「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は大切!」と新入社員のころに学びました……(汗)
ということで、途中で断念しましたが、GビズIDの取得方法(前編)をお伝えします。
※ 以下では“GビズIDプライム”アカウントの取得を前提に解説します。

必要なもの

  • メールアドレス
  • SMS受信用携帯電話番号 ※ 今回はこちらが用意できなく、取得を断念しました。
  • 印鑑証明書 ※ 個人事業主の場合は「印鑑登録証明書」
  • 印鑑証明書に登録している印鑑 ※ 個人事業主の場合は「印鑑登録証明書」に登録している印鑑
  • プリンター
  • 封筒

必要な手順

①インターネットで「GビズID 取得」と検索し、「GビズIDプライム作成」をクリック

経済産業省ホームページ:https://gbiz-id.go.jp/top/

※ この後、画面は「申請書作成(情報入力)>申請書作成(情報確認)>書類送付」と進みます。

申請書作成(情報入力)

②GビズIDプライム申請書をインターネット上で作成

(法人番号や代表者名、メールアドレス、SMS受信用携帯電話番号などを入力)

「申請書作成」をクリック

申請書作成(情報確認)

④内容を確認する画面へ遷移するので内容に不備がないか確認

書類送付

⑤問題なければ「申請書ダウンロード」をクリックし、印刷を行う

⑥印刷の後、「作成日」「実印」を記載

アカウント利用者氏名と連絡先担当者が異なる場合は手書きで「連絡先担当者情報」を記載

⑦上記⑤でダウンロードした際に一緒にダウンロードされる「印刷後の手順」「申請書の郵送手順」「チェックシート兼宛名ラベル」を確認し、印鑑登録封筒宛名ラベルを貼り、郵送を行う

忘れず、印鑑証明書の原本を同封してください。
※ 個人事業主の場合は「印鑑登録証明書」

以上、とても簡単に申請ができそうでした。
申請に不備がなければ、原則2週間以内に「申請の受付のお知らせ」メールが到着するそうです。

黒澤

今回はSMS受信用携帯電話番号が用意できずに郵送手前で断念しましたが、嬉しい報告があります!

安田

どうしましたか?

黒澤

会社でSMS受信用携帯電話番号を用意してくれることになりました!
やはり、「ここで挫折したくない」という私の思いが伝わったのでしょうか……

安田

では次回“本当に取得できましたGビズID(仮)”で取得方法を説明いただけるのですね。
それは楽しみです。

GビズIDのよいところと落とし穴

「GビズIDプライム申請書」作成中に私が発見しましたポイントをお話しします!

入力値エラーが一目でわかる

入力項目にエラーが発生した場合はエラー表示がされてわかりやすかったです。

「基本情報」「アカウント利用者情報」には誰の名前を入れるのか問題

「基本情報」の代表者名には社長の情報を入れ、「アカウント利用者情報」の利用者氏名には私(担当者)の名前を入力したのですが、「基本情報」氏名・生年月日と「アカウント利用者情報」氏名・生年月日が一致していないとエラーが発生します。

さらに、このエラーに関しては入力欄にエラー表示がされませんでしたので一見、どこが間違えているのかがわかりにくかったです(汗)

なお、「基本情報をコピー」という画期的なボタンがあるのですが、クリックすると生年月日はコピーされずに、手入力をしないといけませんでした……なぜでしょう。

英字は全角なんだよ落とし穴

英字に関しては、全角で入力しないといけませんでした。

GビズID」と「電子証明書」の特徴って何?

安田

そもそもGビズIDとは何でしょうか?

黒澤

「電子申請をするために必要な認証サービス」ですよね?
電子版の会社印ということです。

安田

半分正解、半分間違いですね。
「電子申請をするために必要な認証サービス」は正解です。
難しいのは“電子版の会社印”かどうかというところです。

黒澤

え、違うんですか?!

安田

他にも「電子申請をするために必要な認証サービス」があるのは知っていますよね?

黒澤

はい、電子証明書です。

安田

まず、GビズIDと電子証明書の決定的な違いは、GビズIDは会社印には該当しないということです。
そのため、GビズIDでは給付金関係や労働徴収関係・事業所設立関係の手続きは申請できません。
よって、図1のようになります。

図1

(クリックすると別タブに大きく表示します)
黒澤

GビズIDだと申請できない社会保険電子申請手続きがあるのですね。

安田

また、社会保険電子申請義務化手続きを覚えていますか?

黒澤

あ! 図1のSTEP3の「年度更新」「給付金関係」は義務化手続きなので、GビズIDでは社会保険電子申請義務化に完全には対応できない、ということですよね。

安田

正解です。

黒澤

GビズIDはまだまだ発展途上ですね。

安田

このようにGビズIDでカバーできない社会保険電子申請手続きがあるという現状では、まだ電子証明書の必要性を高めているのは事実です。

「GビズID」っていいなあ、と思った面白い特徴

黒澤

私は今後のGビズIDの発展でどこまで電子申請が進むのか期待しています。
使いやすい認証サービスかつ無償ということはとても魅力的ですからね。

そのGビズIDには面白い特徴がありました。
3種類のアカウントが存在しているのです。
知っていましたか?

安田

はい、もちろんです。
これは電子証明書にはない特徴ですね。

ただし、社会保険電子申請で使えるGビズIDアカウントは“GビズIDプライム”“GビズIDメンバー”のみですね。

黒澤

…………。やはりそうですよね。

安田

まず“GビズIDプライム”を取得し、必要に応じてGビズIDプライム使用担当者が“GビズIDメンバー”を簡単に追加できる運用が可能です。

黒澤

安田さん、私の認識が間違えていないか確認お願いします。

■電子証明書の場合
複数取得することは可能ですが、コストと手間が発生します。

安田

そうですね。
ここで課題なのは、電子証明書は会社印と同じ効力を持つため、法的役割を認識したうえで、社内で利用管理簿を作成するなど十分な配慮が必要となりますね。

黒澤

次に、

■GビズIDの場合

GビズIDメンバーを増やしたり、設定したりすることは、無償かつ書類審査なしでできます。
そのGビズIDメンバーを使って、GビズIDプライムと同様の範囲で行政サービスを利用することができるようです。

GビズIDメンバーごとに利用可能なサービスの細かな権限設定をすることが可能らしいので、“本当に取得できましたGビズID(仮)”のブログでお伝えしようと思います。

安田

作業分担することで、特定の担当者に業務が偏らない運用が可能になりますね。

ここで課題なのは、アカウントを増やすにしても2要素認証のために使用する
スマートフォン(SMS受信用携帯電話番号)を準備しないといけない点です。
会社で準備するのか、個人のスマートフォンを使用するのかということが挙がりますね。

2要素認証のために会社としてスマートフォンを準備することについて、管理やコストをネガティブに思う企業や会社としては個人のスマートフォンは使えないルールとする企業もいらっしゃいます。

「電子証明書」を使ったCharlotteでは
複数のアカウントを安全に配布かつ
管理に手間がない?!

黒澤

GビズIDの3種類のアカウント(社会保険電子申請が可能なアカウントは2種類のみ)のように、Charlotteも複数名、自分専用のアカウントを持つことが可能ですよね!

安田

そうですね、Charlotteでは各担当者ごとのID、パスワードと「Charlotteキー(特許出願中)」があれば、社会保険電子申請が可能となりますね。

Charlotteのポイント

ファイルタイプの電子証明書を「最初」と「更新時」のみ利用し、「Charlotteキー」を生成することで、電子証明書を普段、利用しない運用が可能になります。

黒澤

ここはよく部長にもいわれるのですが「『Charlotteキー』は、電子証明書の情報を含みながらも、Charlotte以外での利用ができないため、紛失時や運用時のリスクがありません」ですよね。

安田

さらに、電子証明書で課題になった利用管理簿作成・管理は不要です。
電子証明書を利用する処理全て、ログ管理されます。

「いつ、何の目的で誰が電子証明書を利用したのか」を自由に確認が可能なため、不正利用の防止・管理にも貢献できます。

GビスIDで課題になったスマートフォンの準備も必要ありません

黒澤

それは魅力的ですね。
管理するデータは少ないほうがいいですし、
会社でスマートフォンが準備されない場合、個人のスマートフォンを会社で利用したくないという方が大半かと思います。

 

安田

加えて、Charlotteならではの機能として担当者ごとに細かなユーザー権限設定が可能ということも忘れてはいけませんよね。

電子証明書をパートタイム従業員や派遣社員に渡せない運用の企業も担当者ごとに様々な利用権限設定を行い、「Charlotteキー」を配布すれば安心して社会保険電子申請を任せられるということです。

Charlotteのポイント

パターン1

グループ会社の社会保険申請するユーザー体制の例

各ユーザーは「権限範囲」で設定された事業所のみの申請・編集・確認などが行える

パターン

A会社の社会保険申請するユーザー体制の例

各ユーザーは「利用手続き」で設定された手続きのみの申請・編集・確認などが行える
また、「マイナンバー閲覧権限」で設定された権限によってマイナンバーが表示/編集の可否が決まる

黒澤

まとめると、電子証明書を利用したCharlotteキーを使えば……

  • 安心して各担当者用のアカウントを作成し、配布することができる
  • 誰が使ったのか、いつ使ったのか等の利用管理簿を作成管理をしなくてもいい
  • 担当者ごとに細かな権限設定ができる

ですね!

安田

その通りです。よく覚えておいてくださいね。
今度Charlotteテスト(機能や社会保険について)がありますから。

黒澤

思い出させないでください。
テストという単語は好きではありません!!!

<GビズID、電子証明書、Charlotteキーの特徴を整理>

まとめ

はじめは無償ならGビズIDを取得してみよう~!と軽い気持ちでいましたが、調べていくうちに、やはり課題点や利点、そして、電子証明書とGビズIDには決定的な違いがあることがわかりました。

今回特にわかったのは、社会保険電子申請をする際は、電子証明書のほうが現時点では有償だとしても使い勝手がいいということでした。やはり、利用できる手続きの範囲が広いことは大きなポイントだと思います。

ただ、企業によっては様々な運用をしていらっしゃるので、一概に「この認証サービスはだめだ!」とは言えません。今回は電子証明書がやはり企業として社会保険電子申請を進める上では必須とお伝えしましたが、例えば以下のような運用を行っている企業ですとGビズIDでも問題がないと感じる企業はいらっしゃると思います

  • 電子申請が初めてなのでまず、お試しとして電子申請をするためにGビズIDを取得する
  • 社労士さんにほとんどお任せしているので手続き数が少ないGビズIDで問題がない
  • GビズID使用可能な手続き(社会保険以外でも)普段よく利用している行政機関サービスの電子申請が可能なので問題はない

ぜひ、自社に合った方法を探してみてください。

GビズIDの取得を諦めきれないため、“本当に取得できましたGビズID(仮)”のご報告ができるよう進めていきたいと思います。

また、これらの内容については経済産業省様にご確認いただいた上で掲載させていただいております。

最後に、このサイトに対する評価や義務化以外のご質問も受け付けていますので、お問い合わせフォームからお気軽にコメントいただければ幸いです!

最後までお付き合いありがとうございました!
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。