実際のところどうなの?

GビズIDを取得してみた(後編)

Charlotte社員ブログ 第6回

公開日:2021年10月29日

こんにちは! Charlotte推進室 企画チームの黒澤です。

簡単に前回のおさらいです。

そもそもGビズIDとは?
電子申請に使える認証サービスです。

前回、GビズIDはSMS受信用携帯電話番号が用意できなかったため、取得できませんでした。

詳しくは前回のCharlotte社員ブログをご確認ください。

Charlotte推進室 企画チーム

安田

安田(やすだ/ワーキングコーディネーター)
入社以降ずっとCharlotte推進チームに所属。社会保険業務を勉強し、若手ながらセミナー講師を担当。

黒澤

黒澤(くろさわ)
企画イベント会社から転職し、現在入社2年目に突入。社会保険は過去に経験がなく、ただいま勉強中?

黒澤

安田さん、こんなものが届きました……

安田

なんですか、それは?

黒澤

GビズIDが取得できませんという通知(「申請書類不備のご案内」)です。

誰かがすでに取得していると書かれています。

特に私が悲しいのは! GビズIDの取得に必要なSMS受信用携帯電話をせっかく準備したのに、苦労が報われなかったということです!

安田

そこなんですね(笑)
確かに、いろいろな部署と連携取って対応していましたもんね。
社内の誰が取得していたのでしょうか?

黒澤

ちょっと調べてみます。

……後日……
黒澤

人事労務部がGビズIDを取得していました。

安田

さて……この企画はどうしましょうか(汗)

黒澤

私、焦っています……
このままでは部長に報告ができないので、GビズIDを利用している人事労務部にインタビューしようかなと思っているのですが、どうでしょうか?

安田

よいと思いますよ。
実際に利用している現役にリアルな現場を聞いてみて発信する価値はあると思います。

黒澤

はい!
早速、人事労務部に連絡してみます!!

当社の現役、人事労務担当者に聞いてみた!
GビズIDのあれこれ

黒澤

では、当初お伝えしたかったお話とは随分変わってしまいましたが、今回はGビズIDを使っている当社の人事労務担当者のリアルな声をお伝えしていきます。

労務担当

Q:GビズID取得のきっかけは何ですか?

マイナポータル経由で健康保険組合へGビズIDを使い、電子申請ができると情報を聞いたので取得しました。
実は今まで利用していた健康保険組合独自の電子申請でしかできない申請があったので、GビズIDなら申請ができるかもと思っていたのです。

労務担当

Q:「思っていました」ということは、申請ができなかったということでしょうか?

はい。マイナポータルではe-Govのように編集画面がなく、そもそも電子申請ができないとわかりました。
そのため、今までと変わらず健康保険組合の独自電子申請を行っています。

安田

やはり、マイナポータルもe-Govのように編集画面があり、健康保険組合への電子申請ができると思ってしまいますよね。
ユーザーさんからも当時、そのような質問はいただきました。
むしろ、「なんでないのか?」と当社の営業担当が怒られたという話も聞きましたね。

黒澤

当社の人事労務担当者も電子申請ができると思って、GビズIDを取得したという感じですね。
e-Govでは電子申請ができるので(編集画面がある)、それをイメージすると勘違いしてしまいそうですね。

安田

GビズIDについて質問をユーザー様からいただいたとき、以下のようにご回答していました。

GビズIDを使い、届書作成プログラム画面を介して(マイナポータルを経由)日本年金機構への提出は可能です。
ただし、健康保険組合への提出は対応していません。そのため、CharlotteのようなAPIソフトの導入が必要です。

労務担当

Q:GビズIDの使い勝手はいかがでしょうか?

SMSを使用したワンタイムパスワード方式の2段階認証ですが、SMS受信可能な携帯電話で特別な設定や専用のアプリなどを必要としないので、手間と管理が楽でよいと思っています。

現在使用している他のサービスで、そのサービスにて”専用のワンタイムパスワードを生成する”という仕組みがあるのですが、これは毎回開いて確認しなくてはいけません。

それに比べると、GビズIDはログイン時に即時SMSにコードが届くので便利と感じます。

労務担当

Q:SMS受信のためにPCの他に携帯を準備することは手間ではありませんか?

そもそも、現状では電子申請を行う頻度はそれほど多くないため、まだ課題と感じていません。

安田

もしかしたら、煩わしいと感じる他サービスを利用していない場合、「GビズIDのSMS受信のために携帯を用意し、管理することは手間だ」という感想も、当社の人事労務担当者の中であがったのかもしれませんね。

黒澤

そうですね。現在の環境と比較すると、ということですね。

労務担当

Q:携帯はどのように準備しましたか?

私用携帯を利用しているので、会社で準備する必要はありませんでした。

労務担当

Q:私用携帯を使うことに抵抗はありませんでしたか?

SMSの受信だけなら私は特に抵抗感はありませんでした(受信だけなら無料ですし)。

黒澤

これには驚きでした。私は抵抗がある方なので……
この点、感じ方は人によると思います。

安田

企業の中には「会社で私用携帯などのデバイス」を制限もしくは禁止しているところもありますね。

労務担当

Q:GビズIDアカウントの使い方を教えてください。

プライム:GビズIDメンバーの管理(追加・削除・初期パスワード設定・SMS送信先変更)のみに使用しています。
メンバー:電子申請・進捗状況の確認・公文書の取得の際に使用しています。

労務担当

Q:GビズIDは社会保険申請以外でも利用ができることは知っていますか?

はい。知っています。ですが、利用する機会のないサービスが多く、現状は社会保険のみで利用しています。
確定拠出年金や団体保険の処理等にも適用範囲が広がり、個別の申請書式や印鑑の押印、郵送から解放されると、業務は大きく効率化されると期待しています。

どの行政手続きがどのGビズIDアカウントで使用できるかは「GビズIDが利用できる行政サービス一覧」で確認できます。
デジタル庁ホームページ:https://gbiz-id.go.jp/top/service_list/service_list.html

労務担当

Q:GビズIDの利点は何ですか?

有効期間がないため、定期的な延長や更新の必要がなく、利用者の追加や削除なども管理者機能でいつでも自由に可能なので便利です。

安田

確か、GビズIDのホームページでは、「今後、アカウントに有効期間を設けていく予定」という記載がありますね。
セキュリティ対策・安全面を考慮しての考えだと思いますが、やはり利用者としては定期的な延長や更新がないほうが使いやすいですよね。

黒澤

あら……当社の人事労務担当者が思うGビズIDのメリットが、1つなくなろうとしていますね。

労務担当

Q:課題に思っていることは何ですか?

電子証明書よりも社会保険手続きの申請種類が圧倒的に少ないため、電子証明書を使わざるを得ません。
認証サービスが一本化することを期待しています。

「その手続きは 電子申請でできます」と言われれば、結構ホっとします。
ですが、「複写用紙のみでの受付になります」となると、正直重い腰を上げる思いです。
台風の最中でも 急ぐなら濡れながら1通の郵便を出しに行きますからね。

黒澤

実際、GビズIDを使い申請が可能な申請は80種類と記載ありますが、給付や労働保険など申請受理のためには電子証明書が必要な手続きがまだまだあるので、電子証明書で電子申請した方が1つの認証サービスで社会保険の申請が対応できるので手間が減るのかもしれませんね。

安田

そうですね。
まだ電子証明書の必要性を高めているのは事実です。

黒澤

窓口申請(紙申請)をするにも私が思っていた以上にハードルの高いものだったのですね。

……私たちが安心して健康に仕事をし、暮らせている背景には労務担当者様の苦労があってこそだと感じました。
ぜひ電子申請可能な業務範囲の拡大を期待したいところです。

労務担当

Q:最後に、Charlotteが健康保険組合電子申請に対応していることは知っていましたか?

はい、知っていました。

労務担当

Q:なんと!そうだったのですね……なぜ利用しようと思わなかったのでしょうか?

機能の実装、操作方法、仕様の変更などを知る前に使っていた給与システムがGビズIDに対応したので、そちらを使用しました。

安田

Charlotte事業部の社内展開不足ですね……
どの企業よりも早く健康保険組合に対応していたはずなのですけど。

黒澤

はい、すみません。
今後の反省点です。

安田

今回のハプニングは、今思い返せばよい思い出ですね(黒澤さんの焦り具合など)。
私は今回のブログ登場を最後に部署異動となりますが、とても楽しく終われそうです。

今回のハプニングや反省点を生かし、成長していってくださいね。
今後は黒澤さんの仕事ぶりを静かに眺めてようかなと思います(笑)

黒澤

最後までいじってきますね!

一緒にセッションができないのは寂しいですが、今後は読者として厳しい目でご指摘いただければとても嬉しい限りです。ありがとうございました。

最後に安田さんにお願いがありまして・・・携帯電話を使わなくなったことについて部長に報告だけお願いします!(必死)

まとめ

GビズIDをCharlotte事業部として取得できませんでしたが、実際にGビズIDを利用している当社の人事労務担当者へのインタビューを通じて、私は思いました。

複数同じような認証サービスがあることによって、迷い・選択しなければならない」ということです。

当社の労務担当者もそうですが、「健康保険組合への電子申請ができる(e-Govと同じように申請ができる)」と
インターネットなどの情報をもとに取得したが、編集画面がないのでCharlotteのようにAPI連携しているツールを使わないと健康保険組合への電子申請ができないという事象が発生しています。

そのため、取得したGビズIDが保管されているだけ……というケースもあるのではないでしょうか?

このような事態を避けるためにもわかりやすく正しい情報を発信し続けることが重要だと思います。
(今後は、社内にも……)

今後もGビズIDやマイナポータルの情報をわかりやすく利用者目線でお伝えしていきたいと思います。

最後に、このサイトに対する評価や義務化以外のご質問も受け付けていますので、お問い合わせフォームからお気軽にコメントいただければ幸いです!

最後までお付き合いありがとうございました!
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。