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第74回
マイナ保険証の活用法と有効期限の注意点

2024年12月2日以降、従来の健康保険証は新たに発行されなくなり、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」が基本となりました。

しかし、「マイナ保険証ってどうやって使うの?」「期限切れになったらどうなるの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、マイナ保険証の利用方法有効期限の注意点便利な活用法についてわかりやすく解説します。スムーズに医療機関を受診できるよう、事前にしっかり確認しておきましょう。

1. マイナ保険証とは?

マイナ保険証とは、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる制度です。
令和6年(2024年)12月2日以降、従来の健康保険証は新たに発行されなくなり、マイナ保険証の利用が基本となります

マイナ保険証へ移行されてからも、現在手元にある健康保険証は有効期限内であれば最長1年間使用可能です

また、後期高齢者医療制度に加入している方の場合は、令和7年(2025年)7月31日まで使用できます。
利用期限満了になる前にマイナ保険証の利用登録を忘れないよう注意が必要です。

マイナ保険証を利用すると、医療機関や薬局での受付がスムーズになります。
診療情報や薬の処方履歴を確認できるなど、従来の健康保険証にはない便利な機能も活用できます。

2. マイナ保険証の利用方法

マイナ保険証を利用する際は、対応している医療機関や薬局の受付でカードリーダーにかざすだけで、健康保険の確認ができます。これにより、従来の健康保険証を持ち歩く必要がなくなり、スムーズな受付が可能になります。

本人確認の方法

マイナ保険証を使う際の本人確認は、以下の2つの方法から選べます。

  1. 顔認証
    • マイナンバーカードに登録された顔写真と照合し、自動的に本人確認を実施
    • 暗証番号を入力する手間がなく、スムーズに受付が完了
  2. 暗証番号(4桁)を入力
    • マイナンバーカードを取得する際に設定した4桁の暗証番号を入力
    • 顔認証ができない場合や希望する場合に選択可能

顔認証を利用すると、暗証番号を忘れてしまっても問題なく受付できるため、より便利に活用できます。

利用できる医療機関や薬局の確認方法

マイナ保険証に対応している医療機関や薬局は、事前に確認することでスムーズに利用できます。以下の方法で対応施設を調べましょう。

  • 厚生労働省の特設サイト
    • マイナ保険証を利用できる医療機関・薬局の一覧を公開
    • 施設ごとに対応状況を確認可能
  • マイナポータル(スマートフォン・PC対応)
    • 近くの対応施設を地図で検索できる
    • 診療情報の確認や保険証利用状況もチェック可能

医療機関によっては、まだマイナ保険証に対応していない場合もあるため、受診前に対応状況を確認しておくことが大切です。

3. 有効期限に注意!

マイナ保険証には、発行から5年の有効期限があり、これを過ぎると保険証として利用できなくなります

マイナンバーカード自体の有効期限とは異なるため、知らないうちに期限が切れてしまうケースも考えられます。
有効期限を過ぎる前に、早めの更新手続きを行いましょう。

有効期限が切れた場合は……?

万が一、有効期限が切れてしまった場合でも、医療機関や薬局での受診は可能です。
ただし、従来の健康保険証と異なり、手続きが必要になるため注意が必要です。

期限切れのマイナ保険証を持っている場合、以下の対応が求められることがあります。

  • 健康保険の資格確認が必要
    期限切れのマイナ保険証では、健康保険の資格確認ができなくなるため、別途「資格確認書」の提示を求められることがあります。
    これは、加入している健康保険組合や市区町村から発行されるもので、事前に手続きをしておく必要があります。
  • 本人確認書類の提示が必要
    期限切れのマイナ保険証は本人確認としても無効になるため、運転免許証やパスポートなど、別の本人確認書類の提示を求められることがあります。
    本人確認ができないと、診察が受けられなかったり、医療費をいったん全額負担したりする必要が出てくる場合があります。
  • 医療機関によって対応が異なる場合も
    期限切れのマイナ保険証に関する対応は、医療機関や薬局によって異なることがあります。
    受診の際にトラブルにならないよう、事前に対応状況を確認しておくと安心です。

マイナ保険証の更新方法

マイナ保険証の有効期限が近づいたら、早めに更新手続きを行いましょう。更新するためには、自治体の窓口にて手持ちのマイナンバーカードに新しい電子証明書を書き込んでいただく必要があります。

更新の流れ

  1. マイナンバーカードと有効期限通知書をもってお住まいの自治体(市区町村)の窓口へ行く
  2. 窓口にて今持っているマイナンバーカードに新しい電子証明書を書き込んでもらう
  3. 更新手続き終了

スムーズに医療機関を利用するためにも、有効期限を事前に確認し、早めに更新手続きを行いましょう。 

4. マイナ保険証の活用法

マイナ保険証を利用すると、従来の健康保険証にはない、さまざまな便利機能が利用できます。
特に、診療情報や薬剤情報の共有が可能になるため、スムーズな診療につながります。

活用法① 診療情報の共有|複数の医療機関でスムーズな診療

マイナ保険証を利用すると、過去の診療情報を複数の医療機関で共有できるため、以下のようなメリットがあります。

  • 異なる病院・診療科を受診した際に、過去の診療履歴を参照できる
      例えば、かかりつけ医とは別の病院で診察を受ける場合でも、以前の治療や検査結果をスムーズに共有できるため、不要な検査を減らせることもあります。
  • 紹介状なしで別の病院を受診する場合も、過去の治療履歴を参照できる
      これにより、病院を変えた際も、医師が適切な診断・治療を行いやすくなります。

活用法② 特定健診情報の閲覧|過去の健診結果を簡単にチェック

マイナ保険証を利用することで、特定健診や健康診断の結果をマイナポータルで確認できます。

  • 健康診断の結果をいつでもスマホやPCで確認可能
  • 過去の健診データを比較しながら、自分の健康状態の変化を把握できる
  • 医師と相談する際に、過去の健診結果をもとにアドバイスを受けやすい

これにより、生活習慣病の予防や健康管理に役立てることができます。

活用法③ 薬剤情報の確認|処方された薬の履歴がわかる

マイナ保険証を利用すると、どの医療機関・薬局でどの薬が処方されたのかを確認できます。

  • 過去に処方された薬を一覧で確認できるため、重複処方を防げる
  • 医師や薬剤師が過去の服薬履歴を参照し、適切な薬の処方をサポート
  • アレルギーや副作用があった薬を医師に伝えやすくなる

薬の飲み合わせや副作用のリスクを避けるためにも、自分の薬の履歴を把握しておくことは重要です。

マイナ保険証を利用することで、診療情報・健診結果・薬剤情報をデジタルで管理でき、医療機関とのスムーズな連携が可能になります。これにより、より安全で効率的な医療を受けることができるため、健康管理にも役立ちます。

マイナ保険証の概要と資格確認書の役割、企業における具体的な対応シナリオについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご参照ください。

まとめ

以上、マイナ保険証について解説しました。

2024年12月2日以降、従来の健康保険証は新たに発行されず、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」が基本となりました。

利用方法や有効期限、更新手続きに注意が必要です。マイナ保険証の導入により、医療機関での受付がスムーズになり、診療情報や薬剤情報の共有が可能となるなどのメリットもあります。

スムーズな医療利用のために、マイナ保険証について事前に確認しておきましょう。

マイナ保険証への移行に伴い、実務現場で起きている事象について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご参照ください。

本コラムの著者

山下 うみ

フリーライター

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