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年末調整業務におけるBPaaS活用とは?
-BPOとの違いと導入メリット

年末調整業務は、多くの企業の人事・労務担当者にとって毎年の大きな負担です。
短期間で大量の従業員情報を収集・確認し、税務署や市区町村へ正確に申告する必要があるため、担当者の残業や業務負担増加の要因となっています。

こうした煩雑な業務の効率化を目的に、近年注目を集めているのが「BPaaS(Business Process as a Service)」です。
従来のBPO(業務委託)とは異なる形で業務プロセスを変革するBPaaSとはどのようなサービスなのか、年末調整業務への活用方法や導入メリットを解説します。

1. BPaaSとは?

BPaaSとは「Business Process as a Service」の略称で、SaaS(Software as a Service)を基盤とし、業務プロセス自体をクラウド経由でサービスとして提供する仕組みです。

従来のBPOのように人手による代行だけでなく、システムと業務処理が一体化しているため、標準化された業務プロセスを効率的かつ低コストで利用できます。

BPaaSの市場規模

BPaaSの世界市場は、クラウドサービス需要の拡大とDX推進を背景に成長を続けており、今後数年間で年平均10%以上の成長率が予測されています。

日本国内でも人材不足や働き方改革を背景に、総務・経理・人事業務へのBPaaS導入が進みつつあります。

2. BPaaSとBPOの違い

BPaaSとよく比較されるのがBPO(Business Process Outsourcing)です。
BPOは、企業内の業務を外部委託することにより、業務負担の軽減やコスト削減を図る手法ですが、業務自体は人手で行われることが多く、プロセスの標準化や効率化には限界があります。

一方、BPaaSはクラウドサービス上で業務プロセスを標準化し提供するため、システム運用と業務処理が一体となっている点が特徴です。

項目 BPO BPaaS
提供形態 人による業務代行 クラウドサービス+業務代行
カスタマイズ性 高い(個別要件対応可) 比較的標準化されたサービス
コスト 人件費が中心で高め システム利用料主体で低コスト化可能
導入スピード 個別設計のため時間がかかる 比較的短期間で導入可能

3. BPaaSで対応できる業務

BPaaSは、経理、総務、人事など間接部門の定型業務を中心に活用されており、年末調整業務においても一部の工程を効率化することが可能です。

年末調整には、従業員への申告書配布・回収、内容確認、書類作成、税務署等への提出といった複数の工程が存在しますが、BPaaSを導入することで、以下のような業務プロセスが効率化されます。

  • 従業員情報の収集や申告書の入力がオンライン化される
  • 記載漏れや不備のチェックがシステム上で自動化される
  • 進捗状況の可視化により、対応漏れや催促の手間が削減される

このように、BPaaSは年末調整の事務作業を効率化し、人的リソースの負担を軽減する手段として有効です。

特に、従業員数が多く手続きの煩雑化が課題となっている企業では、入力・回収・チェックといったフローが一元管理されることで、ミスや漏れを防ぎやすくなります。

なお、最終的な税務署への提出については、税理士法に基づく制限があるため、必要に応じて別途、専門家との連携が必要になるケースもあります。ただし、年末調整業務の“実務部分”の多くはBPaaSでカバーできる範囲となっており、業務全体の効率化に大きく寄与します。

年末調整の電子化については以下の記事もあわせてご参照ください。

4. BPaaS導入のメリット

BPaaSを導入する最大のメリットは、何といっても業務負担の軽減です。
年末調整業務は毎年短期間で大量の処理を行う必要があり、従業員情報の収集から書類作成、提出まで多岐にわたるプロセスを担当者が一手に担わなければなりません。

BPaaSでは、こうした煩雑な作業の多くがクラウド上で標準化され、自動化されるため、担当者が行う作業は最小限に抑えられます。結果として、繁忙期の残業削減や人手不足解消にもつながるでしょう。

また、BPaaSの導入によって、人件費の削減も期待できます。
従来は、業務処理のために一時的に派遣社員を雇用するなど、人材コストが発生していましたが、BPaaSではシステム利用料と業務代行費用が一体化しているため、コストが平準化され予算計画も立てやすくなります。

さらに、BPaaSサービスは法改正への対応も迅速で、税制変更や書式更新があった際もサービス提供者側でアップデートが行われるため、自社で都度対応方法を検討する手間が省けます。

加えて、業務品質の向上も見逃せないポイントです。書類の記載漏れや入力ミスといったヒューマンエラーは、システム上の自動チェック機能で未然に防ぐことができ、書類不備による再提出などのトラブルも減少します。

このように、BPaaSは単なるアウトソーシングではなく、システムと業務処理が融合することで、業務効率化とコスト削減、品質向上を同時に実現する仕組みだといえるでしょう。

5. BPaaS導入に向いている企業

BPaaSは、すべての企業にとって効果があるわけではなく、特に導入効果が大きいのは、年末調整の対象人数が多い企業です。

従業員数が100名を超える企業では、年末調整業務だけで1カ月以上多忙になることも珍しくありません。そのため、業務量が多いほどBPaaSによる効率化メリットが大きくなるでしょう。

また、社内の人事・労務リソースが限られている企業にも向いています。
人手不足が続く中で、少ない人数で業務を回していると、年末調整のように期限が決まっている業務は特に負担が大きくなりがちです。
BPaaSを導入することで担当者の負担を軽減し、他のコア業務に集中する時間を生み出すことができます。

さらに、担当者が長年業務を属人化している場合も、BPaaS導入が有効です。特定の担当者しか手続き方法を把握していない状態では、その人が不在になると業務が止まってしまうリスクがあります。

BPaaSでは業務プロセスが標準化されるため、担当者交代時の引き継ぎ負担も軽減され、業務継続性の向上に繋がります。デジタル化やペーパーレス化を推進している企業にとっても、BPaaSはその取り組みを加速させる有力な選択肢になるでしょう。

6. BPaaS導入時に確認したいポイント

BPaaSを導入する際には、いくつかの重要なポイントを事前に確認しておく必要があります。

導入前に確認したいポイント

  • サービスの提供範囲(どこまでの業務をカバーしているか)
  • セキュリティ体制・データ管理方法(認証取得状況や運用ルール)
  • 既存システムとの連携可否(給与計算システムや人事システムとの連携性)
  • サービス提供事業者の実績とサポート体制(法改正対応や導入後の支援内容)

まず、最も重要なのはサービスの提供範囲です。
BPaaSはクラウドサービスと業務代行が一体化している点が特徴ですが、サービスごとに対応できる業務範囲が異なります。
例えば、年末調整業務であれば、従業員情報の収集から申告書作成、提出代行まで、どこまでのプロセスをカバーしているのかを具体的に確認しておくことが大切です。

また、セキュリティ体制やデータ管理方法も必ずチェックしておくべきポイントです。年末調整業務では従業員の個人情報や給与情報など機微な情報を取り扱うため、情報漏えいや不正アクセスを防ぐための対策が十分かどうかを確認する必要があります。

サービス提供事業者の実績やサポート体制も見逃せないポイントです。BPaaSは業務プロセスを標準化して提供するサービスであるため、導入後も安心して運用するためには、豊富な実績や充実したサポート体制があるかを確認する必要があります。

これらのポイントを総合的に確認し、自社の業務特性や課題に合ったBPaaSサービスを選定することが、導入効果を最大化する鍵となるでしょう。

まとめ

年末調整業務をはじめとした人事労務業務は、BPaaSを活用することでクラウドサービスによる標準化と、業務代行による負担軽減を同時に実現できます。

BPOとの違いを理解し、自社に最適なアウトソーシング形態を選ぶことが重要です。
毎年の繁忙期を少しでも楽にするために、BPaaS導入を検討してみてはいかがでしょうか。

Charlotteでは、年末調整業務のBPaaS型アウトソーシングサービスをご用意しています。
サービス内容や費用の詳細など、当サイトよりお気軽にお問い合わせください。

本コラムの著者

塩坂 うみ

フリーライター

社会保険関連や企業の人事・労務向けのコラムを中心に執筆するフリーライター。美容関連やクリニック紹介、マニュアル作成などの執筆経験を活かし、読者が理解しやすい、実務に即した記事づくりを心がけている。

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